2017広島カープのドラフトを考える5

2017広島カープのドラフト指名を考える

何回かに分けてカープの2017ドラフト指名を考えてみます。まずは基本的なデータを張ります。

広島東洋カープ2017年ドラフト
1位 中村奨成   広陵高校     181cm 78kg 右右 捕手
2位 山口翔    熊本工業高校   180cm 76kg 右右 投手
3位 ケムナブラッド誠 日本文理大学   192cm 90kg 右右 投手
4位 永井敦士   二松学舎大付高校 178cm 91kg 右右 外野手
5位 遠藤淳志   霞ヶ浦高校    186cm 74kg 右右 投手
6位 平岡敬人   中部学院大学   185cm 92kg 右右 投手

育成1位 岡林飛翔 菰野高校    182cm 85kg 右右 投手
育成2位 藤井黎來 大曲工業高校  181cm 85kg 右右 投手
育成3位 佐々木健 小笠高校    189cm 77kg 右右 投手

https://live-sports.yahoo.co.jp/live/sports/baseball_npb/8152?ref=SpnaviPcEventPickupGame

1位 中村奨成   広陵高校     181cm 78kg 右右 捕手

中村 奨成(広陵)
181cm78kg 右右 捕手 遠投120m 50m6秒0
二塁送球1.9秒台を計測するプロ注目捕手。通算44発の3番打者。3年夏の甲子園で6発を放った。

選手データは2chよりの拾い物です。
一位で二球団競合の中村を見事ゲット!2013大瀬良以来の抽選勝ちです。

選手の能力に関しては、フィールディングと肩、バットに当たった時の長打力が評価されています。捕手というポジション的にすぐに一軍は難しいでしょうが、3~4年かかっても一軍戦力にと期待していると思います。

不作と呼ばれる年は往々にして即戦力投手が不作の年です。その時に即戦力投手に拘るのではなくて、数年後を見越した素材型の選手獲得に迎えたのはラッキーでした。

現状の捕手王国にさらに一位で捕手が必要だったのか

捕手が補強ポイントとずれているのではないかという議論はファンの中でもありました。これに関する自分の意見は述べましたが、繰り返しますと…

現状のカープは黄金時代にいるので、積極的な補強ポイントは少ない(左腕ぐらい)。なので誰を取っても過剰戦力となるので、誰を取ってもかまわない。 になります。

この意見を訂正する必要は感じていません。會沢が頑張り続ければ會沢で、磯村や坂倉がポジションを奪えばそれでよし、そのあと中村が成長して追い抜けばそれでよしと思います。

尤も中村も坂倉も打力とフィールディングに特徴があるので、将来的なコンバートはありうると思いますが、それはその時に対処すべき問題で、現時点で考えるべき問題ではないでしょう。

理想通り中村と坂倉が成長すれば、過剰となった戦力の対処…例えば石原を早期に引退コーチにする、磯村船越辺りのトレード、坂倉中村のコンバート…はその時の問題です。

積極的な補強ポイントでは無かったが、過剰な補強ではない。というのが結論になります。

中村を取ったので取れなかった弊害

どちらかというとこれはあると思います。積極的な補強ポイントではない捕手を指名したことにより、一位で課題である即戦力左腕の補強には失敗しました。

ごく妥当に考えて、今年のカープに最も適した一位指名は左腕の田嶋だったと思います。中村が他地区の選手であれば、おそらく一位では取らなかったのではと思いますが、一位で田嶋を抽選勝ちできたかどうかはわからないです。

事実として残るのは一位で即戦力左腕を取れなかったという事です。したがって二位以下かドラフト外の手段(FAトレード新外人等)で左腕投手を補強する必要は残ったと思います。

2位 山口翔    熊本工業高校   180cm 76kg 右右 投手

カープはウェーバー順位最下位というハンデを負っています。2位と3位で連続して二人取れるのは楽しいのですが、ウェーバー順位トップのロッテが13番目の選手を2位で指名したのに対してカープは24番目の選手を2位で指名しました。

同じ条件だった去年は高校ビッグ4の一角の高橋昴也の獲得に成功しましたが、今年獲得したのは高校右腕の山口でした。

右の大型速球派投手にして前田智徳の後輩

山口翔(熊本工)
180cm76kg 右右 最速152㌔ 120㌔台から130㌔前後のカット、110㌔台の縦スラ、100㌔台のカーブ、130㌔台のフォーク

近年のカープ躍進を支えている、右の本格派大型投手の系譜に連なりそうな投手です。肉体条件に恵まれていて、速い球を投げれる選手…大瀬良岡田薮田といった選手になってくれればこれに勝るものはありません。

似たタイプの成功例が多いチームなので期待は高まりますが、一試合で7つも四球を出すコントロールの悪さが課題…これもよく我がチームで聞く話です。

出身高校は熊本工業高校、OBにはカープの前田智徳がいる高校ですし、小学生時代は広島市内に住んでいたとカープにも縁のある選手です。抑えでも先発でもいいので活躍してほしいですね。

高校ナンバー3投手を二位で獲得した奇跡

今年の高校投手は、1位で謎の指名で吉住がソフトバンクに指名されて、カープの前に中日が2位で石川を獲得しました。2巡目最後のカープが全体で24番目で指名したこの山口投手が、3人目の高校生投手でした。

2016年は1位入札で3名、外れ1位で1名、2位指名で2名、24番目の高橋昴也は高校生ナンバー6投手でした。
ちなみに2015年は1位に2名、2位に1名。2014年は1位に2名で2位に1名です。

例年と比して、今年は高校生投手は不作と言われてましたが、それを差し引いても2位の最後で世代ナンバー3投手をゲットしています。ナンバー3と言いましても、ソフトバンク1位の吉住は3位でも十分とれたといわれていた投手ですので、実質的にはナンバー2投手と評価していいのではないでしょうか。

24番目で世代でトップクラスの投手を取れたのは、慶事だと思います。去年に高校ビッグ4の高橋昴也を同じ24番目で取れたのと同じぐらいの幸運と思います。他球団が野手と即戦力投手に向かった分だけ、逸材が残っていたという事ですね。

ちょっとソースの確認できてませんが、大本営(中国新聞)によると外れ一位候補でもあったようです。

3位 ケムナブラッド誠 日本文理大学   192cm 90kg 右右 投手

3位で獲得したのが日米ハーフのケムナブラッドです。名前のインパクトはありますが、それ以上に大きな肉体の選手です。投げっぷりの良かった小野の分も頑張ってほしい投手です。

右の大型本格派投手

ケムナ ブラッド 誠(日本文理大)
192cm90kg 右右 MAX151km スライダー・カーブ・カット・チェンジ
恵まれた体格を持つハワイ生まれの大型右腕。長身から投げ下ろす威力ある直球。父は米国人

この選手もスピード自慢の右投手です。本格的に野球をし始めたのが高1からの選手ですし、日本文理大の監督(野球太郎情報)も言っていますが、投手としての経験値が絶対的に足りません。

大学生ですが、即戦力ではなくて2019年以降の戦力と考えた方が無難でしょう。大本営によると即戦力選手がいないので素材集めに行ったとの事で、来年一軍に出て少しでも活躍してくれればそれでラッキーでしょう。

薮田に続く二匹目のどじょうになれるか

このケムナブラッドですが、テークバックの小さいボールの出所が分かりにくいフォームで投手経験が少ないという特徴があります。

今年の投手陣の勝ち頭に成長した薮田と丸被りの特長です。薮田の成功経験が取らせた選手なのは間違いないでしょう。

このケムナブラッドも二位の山口も九州担当の田村スカウトの獲得した選手です。田村スカウトは今村や大瀬良を獲得したので有名ですが、彼らは1位の選手です。1位の選手はある程度は活躍して当たり前です。

田村スカウトが凄いのは下位で指名した戸田や中崎が一軍戦力になっている所です。投手を見る目のある田村スカウトが久々に指名した投手ですので、期待は高まります。


長いので続きます…


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