りゅうおうのおしごと 第一話感想
前回の日記でも書きましたが、りゅうおうのおしごとがアニメ化されました。
独自の視点で語ってみます。
りゅうおうのおしごと第一話の素直な感想
前提としての私の属性です…ヲタク的な一般教養はあるけども、本格的なヲタクではない。将棋や将棋業界に関する知識はある程度ある。原作読了済みのファン。普段アニメは見ないし漫画もあまり読まなくなった。福島区の知識は深い。
そんな私の素直な感想ですが、ちょっと説明不足な箇所が多くて、原作未読者は見て面白いのか?というものです。
内容としては原作1巻の半分弱程を1話でしていますので、カットすべきところはばっさりカットして、話の大筋に沿って進めています。原作を尊重しつつも、尺に収めるために取捨選択をしているという所です。
師匠との対決シーンは省いて、スランプに苦悩する八一のシーンはあっさり目におさえて、その一方で女子小学生ヒロインの入浴シーンはもちろんカットしていません。
この辺りのヲタク作品の文法に沿った取捨選択は理解できますが、八一や姉弟子などの主要キャラの掘り下げが少し甘く、説明的な描写が目立つと思いました。
第一話で分かった事実色々
一般的な作品の解説や声優がどうのやエロや萌の話は、他のサイトでいくらでもあるとおもうので、別の視点で分かった事実を列挙します。
竜王戦の対局者はなべちゃん
作品世界では、すでに八一が棋界最高位の竜王位に就いている所から始まります。その八一が竜王位を奪った相手は原作では描かれていませんでしたが、アニメでは対局シーンがしっかりと描かれており(しかも盤面図つきで!)、そのシルエットはどう見ても渡辺棋王でした。
初代永世竜王であり、竜王位は10期獲得している渡辺棋王の代名詞的なタイトルですから、それも当然といえば当然です。しかしながら、主人公八一のキャラの中には随分と渡辺棋王のエピソードも元ネタとして使われていますので、意外といえば意外です。
果たしてりゅうおうのおしごとの世界線上には、渡辺棋王をモチーフにしたキャラはいるのでしょうか?
八一が住んでいる所は聖天通り商店街
福島区の景色が流れてくる作品でした。八一が歩いていた個所はJR環状線の福島駅北側を西に進んであみだ池筋を超えていく流れですね。(なぜか将棋会館とは逆方向の福島区6丁目安藤ハザマビル南側のJR高架沿いも歩いていましたが…)
そのまま聖天通り商店街を歩いていたので住所的には福島8丁目か鷺洲になります。ビジュアル映えの良い…流行言葉で言うならばインスタ映えする…商店街ですから、聖天通りを八一の住所と設定したのは正解だと思います。
逆に原作において師匠の清滝九段の家をJR野田近郊の和風の豪邸にしたのは失敗でしょう。アニメでの師匠宅の描写は薄かったですが、通り一遍の豪邸描写でした。
野田駅近郊ならば住所で言うと野田か吉野。豪邸がない…わけではないですが、基本的には下町住宅街です。どうせならば、「戦災で燃えなかった戦前からの古い野田の下町住居」にした方がリアリティがあり、また清滝九段の人間性も描けたのではないでしょうか。
清滝九段の名人戦対戦相手は月光会長
これは未確定ですが、幼き八一と姉弟子が憧れの目で師匠の対局を見つめるシーンが出てきます。そのシーンの対局相手は月光会長でした。
和服ではありませんでしたし、月光会長が相手かどうかも未確定です。しかし時間軸的に清滝九段の全盛期に君臨していたのは、「名人」か谷が…違った、月光会長です。師匠の名人戦対局相手が月光会長だったとの推測は当たっているとおもいます。
今後への期待
作品世界をより深く掘り下げるという意味で、好きなライトノベルのアニメ化は素直にうれしいです。
アニメについて求める事ですが、原作ではあまり触れられていなかった盤面が出てきているのを拡大してほしいです。欲を言うならば、有志の手により(あるいは西遊棋の手により)原作のモデルになった棋譜を公開してほしいですね。
現在でも一部の棋譜はわかりますが、多くはわかっていません、公開ができれば、ハチワンダイバー並みの作品になると思います。
また、オープニングを見ると、二巻の登場人物の月光会長や夜叉神天衣や5巻で出てくる「名人」らしき人も出てきます。3巻まではやってくれると思いますが、是非5巻まではしてほしいです。
ただアニメの尺的に間に合うかどうかなんですよね。なんだったら3巻までをアニメで、5巻を映画でというのでもokですよ、白鳥先生!