株式投資をしていると稀に妙なトラブルに遭遇します。今回はプラスチック業界の雄の天馬(7958)で起きたお家騒動が一般株主を巻き込んでいる話を紹介します。
突然送られてきた奇妙な文書
私にとっての始まりは我が家に送られてきた奇妙な文書でした。3月末決算の会社から株主に向けて事業報告書が送られてくる時期のピークである6/10にその文書は我が家に到着しました。
差出人の名前は「天馬のガバナンス向上を考える株主の会」となっており、他の上場会社の事業報告書の封筒とは大きさの違うA4文書がそのまま入る封筒で送られてきたためにインパクトはありました。
起きていたお家騒動
とりあえずその文書を読んでみました、ふむふむふむ、株主優待目当て最低単元買っただけでしたから、私はわかっていませんでしたが、どうやら天馬でお家騒動が起きていた模様です。
概要をまとめますと…2016年に社長に抜擢された藤野氏がどうも問題がある。海外子会社で不正を犯して責任を取らないは部下に恫喝まがいのパワハラをするは、ついては現経営陣いや創業者一族を追放したい!……というのが主張でした。
この辺に関しては前名誉会長をインタビューしている東洋経済の記事に詳しいです。
前名誉会長vs現経営陣
争いの構図としては前名誉会長vs現経営陣になります。前段での主張は文書を送付してきた前名誉会長(天馬のガバナンス向上を考える株主の会・司治氏)の主張であり、現経営陣側はおそらくその真逆の意思を持っているのでしょう。
前名誉会長側は株主総会において、自分たちの提案する株主提案を通すために、自らの議題に賛成するようなお願いをしています。
内容としては現経営陣の刷新を図るために、海外子会社不正に関わりのある現経営陣を追放し、新たに非創業一族の会社生え抜きの人材を抜擢したいようです。
前名誉会長側の大本営はこちらになります、細かい主張はこちらでご確認ください。
どちらに正義があるのか
ただこの争いですが、傍から見ている我々には真実はわかりません。現経営陣側からも意見を聞ければまた色々わかるのでしょうが、現段階で彼らは沈黙を守っています。
ただ面白いのはこの創業者一族の追放を主張している前名誉会長というのは、ばりばりの創業一族なんですね。
それをわざわざ追放するという所に前名誉会長側が、少なくとも主観としては自らたちのためではなく、会社のためにやっているのかなって正義をかんなわは感じます。
今後の動きは?
うんで今後どうなるのでしょうか?
前名誉会長側は現段階(3/31時点)で24.39%の株を持っており、取引先や金融機関などにも同意を求めているようですが今の所は劣勢なようです。
6月に行われる株主総会で運命は決まりますが、実際の所はどうなんでしょうか?
どこまでも推測にすぎませんが、仮に前名誉会長側が負けたとしてもその主張の一部は現経営陣側に取り込まれるのではないでしょうか。
かんなわとしては野次馬気分もあるのですが、前名誉会長側に自分の議決権を行使したいと思っています。しかし大戸屋に続いて二件連続でこんなトラブルに遭遇してしまいました…
にほんブログ村
ランキングに参加しています↑