読書日記その1です。ロバート・キヨサキ氏の書いた金持ち父さん貧乏父さんの概要と感想をまとめます。
もはや古典 金持ち父さん貧乏父さん
金持ち父さん貧乏父さんの概要
2000年に発行された本であり、20世紀最後のベストセラーと言える売り上げを記録した本です。
投資や生き方に対する啓蒙書的な側面が強く、投資や金儲け=悪とする風潮に一石を投じるとともに、書物のタイトルである「金持ち父さん」「貧乏父さん」という言葉を流行言葉にした功績も強いです。
本の中身
著者が人生で出会った二人の父さん。どちらも尊敬できる人物であり、社会的な地位も高いが、一人は高い学歴を持ちまじめに働きながらも経済的には恵まれなかった貧乏父さん、そしてもう一人は学歴は無かったがお金のことをまじめに考えて経済的に成功した金持ち父さん。
その二人の比較を通して、マネーリテラシーを高める事により自身の人生に、より恵みが訪れると繰り返し説いています。
貧乏父さん金持ち父さんを読んで
私が読んだ時期
実は私がこの本を読んだのは今年(2017年)に入ってからです。話題の本でしたし、どんな本かは知っていたのですが、今まで未読でした。
読みたいとは思っていたのですが、「お金のことを考えるのは必要ですよ投資することは大切ですよ」といった中身ならば、わざわざ読まなくても自分はわかっているからいいよな…と思っていたので、今まで未読でいました。
今回もブックオフの100均の棚に無かったら読まなかったかもしれません。
本質的な部分の感想
この本の中では作者や金持ち父さんの話が過去や現在を行ったり来たりしつつ、投資や金銭感覚が鍛えられていきます。その中では同じ話が、語り口を変えて何度も語られたりもします。本の全体の構成はばらばらです。
金銭面経済面での啓蒙書であるのは読む前から分かっていましたが、もっと広い意味で価値観考え方を変える啓蒙書でもありました。ベストセラーになるだけのことはあります。
買って良かったと思っています。
末端的な部分の感想
ベストセラーになった作品だけあって、読み物として単純に面白いです。作者が幼いころの話で、お金を獲得するには何をすればいいかを知恵を絞った挙句、偽硬貨作成をしそうになった辺りは思わず笑ってしまいました。
…あとは、金持ち父さんが偉大なる投資家としてジョージソロス、ウオーレンバフェットに並んでドナルド・トランプの名前を挙げている所が面白かったですね。
金持ち父さんの主張
アメリカで出版された本なので、日本の実情にあっていない面はありますが、金持ち父さんの主張には耳を傾けざるを得ない点が多いです。
しかしながら、金持ち父さんの主張は多岐にわたっており、どれを教訓とすべきかは人によって変わってくるでしょう。ここでは私の印象に残った話をとりあげます。
資産は私のポケットに富をもたらす、負債は私のポケットからお金を奪う
金持ち父さんが繰り返し主張している言葉がこれです。彼は「資産」と「負債」を峻別する事を求めます。その二つを混同していたら一生お金持ちになれないといいます。
この二つの見分け方は簡単と言えば簡単です。
資産とは…我々のポケットに富をもたらすものです。
負債とは…我々のポケットから富を奪い取っていくものです。
資産の代表例が株や投資信託や不動産であり、負債の代表例がマイホームや車だったりします。
金持ちは資産を買う、中流の人間は資産と思って負債を買う
普通に考えるとマイホームなどは資産です。ただこれをキャッシュフローの観点からみると、毎月ローン支払いという名目でポケットからお金を奪い取っていく存在です。車に関しても同じ事が言えます。
金持ち父さんの主張としては、富を奪い取る負債(マイホームなど)よりも先に富をもたらす資産(株や投資信託など)を先に買うべきだというのに落ち着きます。
金持ちは金を増やすために資産を買う。中流以下は借金してまでマイホームを買い、富を増やすチャンスを先送りにする。もっとひどいのだと、高級車やブランド品海外旅行で無駄使いするというのが主張になります。
35年ローンのマイホームとかは、やはりどこかおかしいと私も思います。
私の受けた影響
批判もありますが、おおむね正論が書かれている本だと思います。
自分自身はもとより金持ち父さん的な価値観を持っていたので、何が変わったかは特にはないです。しかし、早期からの金銭教育が必要というのは子育てを始めてから意識するようになりました。我が子にも何らかの金銭教育はそのうち始めようと思います。
しかしながらこの手の意見は、下手をすると拝金主義者に子供を導きかねません。教育のその時は同時にウォーレン・バフェットの言葉、「幸せと金は同じではない」もしっかりと教えるつもりです。